スーパーの無料水は安全？赤ちゃんのミルクに使うとダメな理由とは？

スーパーに行くと、専用ボトルを購入すれば何度でも無料で水が汲めるサービスをしている店が結構ありますよね。

無料で水が貰えるのなら節約にもなるし「純水」って書かれているから美味しくて体にも良いんだろうなって印象を持っている人も多いかと思います。

実際、私が以前スーパーで勤務していた際に、お客様から「おたくのスーパーで提供している純水って飲みやすくて本当に美味しいわ」とお褒めを頂くことが何度かありました。

しかしお客様、大変申し訳ございません。

結論から申し上げますと、その「純水」というものは、不純物をろ過しただけの普通の水道水でございます。

そのままお飲み頂いてもたぶん大丈夫ですが、正直あまり飲料水としてはオススメではありません。

赤ちゃんのミルクに使うのは大変危険です！

是非こちらの記事をご一読ください。

スーパーの無料水の正体とは？

スーパーの無料で提供される水の大半は「純水」「ピュアウォーター」「RO水」と表記されているかと思います。

これらは簡単に説明すると「水道水や地下水をろ過して不純物を取り除いたきれいな水」なのですが、ろ過することにより水道水に含まれる塩素や細菌の他にミネラル分も全て取り除かれてしまいます。

（しかし後でも説明しますが、完全に綺麗な水になっていると言えないのが現実です…）

一方、ミネラルウォーターも原水をろ過し消毒をしていますが、水本来に含まれているカルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどは除去されていません。

スーパーの無料の水は、ろ過をする際に塩素の成分を除去するので、普通の水道水に比べて雑菌がすぐに繁殖してしまします。そのため、適切な保存方法や用途を守る必要があります。

常温で１日、冷蔵で３日が限度

飲料水としておすすめできる品質かは分かりませんが、雑菌が繁殖せずに保存できる期間は最大でも3日間とされています。

常温で３日、冷蔵で７日が限度

一方、加熱して使用する場合は水を沸騰させる際に雑菌を殺菌することができる為、飲料水としての保存期間よりも長めに保存して大丈夫だとされています。

不純物が取り除かれている為、煮込み料理やコーヒーなどが美味しく感じられるようになる、そうです。

私が勤務していたスーパーでは、従業員が毎朝サーバーの自動洗浄をし、水質を管理するためpH値を記録していましたが、ちゃんとした研修を受けている訳でもない、ただのスーパー従業員が管理していただけなので、正直何か品質に問題があっても気づいていたかどうか…。

むしろ日々のメンテナンスをろくにしていない店舗も多くあるかもしれません。不純物をろ過するフィルターのメンテナンスをしていなければ、家庭用の浄水器にも劣る可能性が大です。

見落としがちなのはマイボトルの管理です。ボトルの形状的に綺麗に洗って完全に乾かすのは難しいため不衛生になりがちです。純水自体に殺菌力が無いため、雑菌の繁殖を防ぐことができません。飲料水として使う場合は、ボトルを定期的に買い換えた方が良いかもしれません。

赤ちゃんは免疫力や消化器官が未発達なので、少しの雑菌でも体調不良を起こしてしまう場合があり注意が必要です。

そのため雑菌が繁殖しやすく、安全にろ過されているか分からないスーパーの無料の純水で調乳をすることはやめた方が良いかと思います。

粉ミルク自体にも微量な細菌が入っている為、ミルクを作る際には原則的に７０度以上のお湯で粉ミルクを溶かして殺菌をします。水道水でミルクを作る場合は、カルキ抜きをする為にも一度水を沸騰させ、冷まします。

しかし、ミルクは栄養が豊富なため、すぐに雑菌が繁殖してしまいます。

飲み残しを時間が経ってから再度与えたり、２時間以上前に作り置きしたミルクには雑菌が繁殖してしまっているため絶対に赤ちゃんに与えてはいけません。

赤ちゃんが泣いてからお湯を沸騰させ、赤ちゃんが飲める温度に冷やすのには結構な時間がかかります。夜中の調乳は本当に辛いものです…。

沸騰させる手間や調乳したミルクを冷ます時間が短時間で済むことを考えると、短期間だけウォーターサーバーを導入してみるのもオススメです。

水質は水道水に比べ非常に良いですし、ボトルもしっかり洗浄されていますしね。産後の家事の手間を減らして楽をすることは本当に大切なことだと思います。