出産前に育児グッズを買い揃えるのって大変ですよね。赤ちゃんの肌着やオムツなど絶対に必要な物は買うけれど「搾乳機」ってすごく微妙なライン…
私は最初、搾乳機は不要だと判断し、搾乳機に頼らずに自分の手で搾乳をしていました。
しかし産後1ヶ月にもならない頃、私は腱鞘炎になってしまい、何ヶ月も右手を満足に使うことができませんでした。搾乳機を使う期間は短いかもしれませんが、必要なら早めに用意するべきだったと思います。
搾乳をする時ってどんな時?
生まれて間もない時と、外出時と、断乳をする時
母乳育児を行う場合、一番理想的なのは赤ちゃんが自力でおっぱいを吸ってくれることです。しかし様々な理由で、直接授乳ではなく哺乳瓶での授乳をせざるを得ない場合や、搾乳せざるを得ない場合があります。
- 赤ちゃんの口のサイズとお母さんの乳首の形が合わない
- 吸う力が弱く、赤ちゃんがおっぱいから直接母乳を飲めない
- 母乳の出が良すぎて赤ちゃんが上手に母乳を飲み込めない
- 仕事や病気など、何らかの理由で授乳ができない
- 断乳をすると決めた時
多くの赤ちゃんは生まれて間もない時には上手におっぱいを飲むことができません。その為、産院では母乳の出を良くするためのおっぱいマッサージの仕方と手での搾乳指導を行います。
搾乳機の必要性に関して助産師さんに相談してみると、搾乳機を使った方が良いと言う人と、搾乳機を使わない方が良いと言う人に意見がはっきり分かれます。搾乳機の購入を検討している人は購入するべきか否かと戸惑ってしまうかと思います。実際に私がそうでした。
確かに搾乳機にはデメリットも存在しますが、メリットの方が遥かに多いように私は感じます。
搾乳機を使うデメリット
値段が高い
搾乳機の値段はメーカーによって異なりますが、手動の物は3000円前後、電動の物は10000円前後の物がほとんどです。
搾乳する頻度や期間が短い場合は手動の物でも良いかと思いますが、頻度が多い場合には手動の物だと大変なので、電動の搾乳器を用意した方が良いかもしれません。
洗浄&消毒が面倒臭い
赤ちゃんの口に入る母乳を搾る為、哺乳瓶同様に使用後の洗浄&消毒は欠かせません。搾乳機を選ぶ際には、パーツの取り外しが簡単で、洗いやすい物を選んだ方が良いです。
搾乳が楽で搾り過ぎてしまう
搾乳機を使うと手搾りに比べ楽に搾乳ができてしまうので、調子にのって母乳を搾り過ぎてしまうことがあります。しかし、母乳を搾り過ぎてしまうと母乳の分泌が加速してしまう為、おっぱいがまたすぐに張るようになってしまいます。
乳腺に詰まった母乳を取り除くことは大切ですが、搾り過ぎには注意が必要です。
搾乳機を使うメリット
搾乳時間の短縮
手を使っての搾乳に比べ、搾乳機を使うと効率的に搾乳をすることができるため、搾乳時間の短縮をすることができます。
また搾乳機を使えば搾乳をしながら別の方向を見ることもできるので、赤ちゃんの様子を気にしたり、テレビを見ることも可能になります。(手での搾乳はしっかり手元を見ていないと母乳が変な方向に飛んでいったりします…)
育児をしている間は自分の時間を作ることがなかなか出来ません。少しの違いであったとしても、育児に使う時間の短縮をすることは、お母さんのストレスの軽減になるかと思います。
外出時でも搾乳しやすい
仕事や外出などで長時間赤ちゃんと離れている時も、母乳の分泌は容赦無く続きます。家以外の場所で搾乳するなら、搾乳機の方が手も汚れなくて圧倒的に便利です!
(私は他県の友人の結婚式に出席した時に、搾乳機を持って行って本当によかったと思いました。)
乳腺炎の予防
乳腺炎(にゅうせんえん)とは?
乳腺炎とは、長時間授乳をしなかったり、赤ちゃんが母乳を飲み残してしまうことにより、乳腺内に母乳が溜まって炎症が起こってしまうことです。出産後6週間くらいまでの間に起こりやすい病気の一つです。
乳腺炎になると、乳房に痛みを感じたり、赤く腫れ上がり発熱をしてしまうことがあります。
授乳後は、おっぱいの張りが残っていないかチェックして
乳腺炎の予防には、授乳後に手でおっぱい全体を押し、硬く張っている部分が残っていないかチェックすることが大事です。
手での搾乳をする場合、指と手首への負担がかかる為産後すぐのお母さんは腱鞘炎への注意が必要です。
搾乳機を使うことで簡単に飲み残しの母乳を搾り、乳腺炎と腱鞘炎の予防をすることが出来ます。
腱鞘炎の予防
腱鞘炎(けんしょうえん)とは?
指や手首を酷使することにより起きる、手首の痛みです。
出産直後は黄体ホルモンが多く分泌されています。黄体ホルモンには、腱鞘(けんしょう)という指を滑らかに動かす為の筋の束を収縮させる働きがあります。
出産直後、搾乳をするために手首をひねったり、指を酷使すると、収縮した腱鞘が傷ついてしまい腱鞘炎になりやすくなってしまいます。
腱鞘炎になると、子育てだけではなく家事などの日常生活を送ることが困難になるため、出産後に無理に手首を捻ったり、親指と人差し指を酷使することは控えましょう。
腱鞘炎の治療法
腱鞘炎の治療法は、基本的に安静することが最重要です。しかし、手を全く使わないで子育てや家事ができるはずがありません…
ステロイド注射や手術をする方法もありますが、病院によっては母乳育児中のステロイド注射を断られることがあります。(私は地元の整形外科を2箇所受診し、2箇所ともステロイド注射することを断られました)
仮にステロイド注射を打ってもらって痛みが引いても、搾乳の頻度が多ければ腱鞘炎を繰り返してしまう可能性があるそうです。
私自身が腱鞘炎に悩まされていた時は、手首を守るサポーターを巻いて固定をしていました。(毎回テーピングするのは大変ですからね…!)
何種類か使ってみましたが、マジックテープで固定するサポーターは子供の世話をする時にガサガサして危なかったので、はめるタイプの方が使い勝手が良かったです。
搾乳機は出産前に用意すべきなの?
子供が生まれてから様子見で平気。搾乳するなら早めの購入を!
赤ちゃんによっては、すぐにおっぱいを上手に飲むことができる子もいます。そうゆう子の場合、手で搾乳する機会はなかなかないかもしれません。子供がしっかりおっぱいを飲めるかどうか、自分の母乳の分泌量が多いかどうか、実際に様子を見てからでも遅くはないかと思います。
実際に数日子育てをしてみて、搾乳する必要がありそうなら、早めに搾乳機を購入した方が良いと思います。腱鞘炎は本当に辛いです。
おすすめの搾乳機
手動の搾乳機
ピジョン「母乳アシスト 手動」
- 手が疲れにくい握り方ができるハンドル
- 軽く握るだけですごい搾れる
- 搾乳前の乳首マッサージモードあり
- パーツが少し多い印象
インターネットの口コミを見た所、手動なのによく搾れるらしいです。指で搾乳するのは大変だし、衛生面を考えると手搾りよりもちゃんと洗浄された搾乳機を使った方が良いかと個人的に思います。
電動の搾乳機
ピジョン「母乳アシスト 電動Handy Fit」
- 充電式なためコードレス
- 搾乳前の乳首マッサージモードあり
- 搾乳の吸引の強さが6段階に調節可能
- 分解、組み立てが簡単で洗浄しやすい
- 手動より、時短で楽
- 動作音もそこまでうるさくない
- 電動なのに安価
手動の搾乳機より4000円ほど高くなりますが、手動よりおそらく圧倒的に楽です。母乳の分泌量が多くて搾乳する頻度が高い人は、こちらの電動搾乳機をおすすめします。
ピジョンの搾乳機を買うメリット
大人気の哺乳瓶シリーズ「母乳実感」のボトルが付いていることです…!
↓これです。ドラックストアとかにも置いてありますよね。
生後1ヶ月頃の赤ちゃんの授乳間隔は2〜4時間が平均的なので、哺乳瓶1本で回そうと思えば可能ですが、ミルトンで消毒する場合1時間は消毒時間が必要になるため、予備で哺乳瓶を用意しておいたほうが安心です。
ピジョンの哺乳瓶の乳首は比較的どこでも手に入りやすいので、もし搾乳機として使わない時でも別売りの乳首を買えば哺乳瓶として使えます。
母乳育児をするなら搾乳機は超便利
冒頭にも書きましたが、搾乳を一番する時期は「産後すぐ」と「仕事復帰」と「断乳」の時です。産後数ヶ月たち、母乳の分泌が安定して搾乳する頻度が減ったとしても、仕事復帰をする時や断乳する時にはまた搾乳をしなければなりません。
搾乳機を使う期間は確かに短いかもしれませんが、乳腺炎も腱鞘炎も実際になると本当に辛いですし、搾乳が楽にできるのならそっちのほうが遥かにストレスがかかりません。
辛い思いは極力せず、育児は楽にやるべきだと私は思います。